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奈 良 医 院
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令和6年11月1日
(2024年)
帯状疱疹(つづらご)
奈 良 正 人
帯状疱疹は、子供の時に感染する水ぼうそう(水痘)のウイルスが原因で起こります。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内に潜伏しており、日本人成人での割合は90%以上と言われております。昔は、そばにいる子供が水ぼうそうにかかる度、大人も追加免疫の形で抵抗力をアップしていたと思われていました。近年、子供の水ぼうそうのワクチン接種が定期接種となり、水ぼうそうに罹患する子供が極端に減り、かかっても軽く済んでいるのが現状です。追加免疫のチャンスが少なくなった大人たちが、加齢により抵抗力や免疫能力が落ちてくると帯状疱疹の発症率上昇につながってきます。特に50歳代から発症率が高くなり、80歳までには、3人に1人が帯状疱疹にかかると言われております。加齢以外では、過労、ストレス等も発症の引き金になります。また、癌や糖尿病等の免疫能力が低下する病気が原因になることも報告されております。
帯状疱疹では、身体の片側にピリピリする痛みが出て、その後水ぶくれを伴う赤い発疹が出てきます。皮膚症状は3~4週間続きます。皮膚症状が改善しても痛みだけが長く残ることがあります。帯状疱疹後神経痛と言われ、3ヶ月~数年間も続くことがあります。また、顔面や耳に帯状疱疹がでた場合には、顔面神経麻痺や視力低下や失明、聴力低下の危険もあります。状況によっては、眼科や耳鼻科での精査加療が必要となる例もあり、早目に医療機関を受診しましょう。
身体の痛みがあり湿布していたら、皮膚が負けて水ぶくれが出てきたとして、来院した中に、帯状疱疹の症例がかなりの割合でみられております。痛みを伴う皮膚疾患に帯状疱疹があることを認識しておきましょう。治療には抗ウイルス剤を使用しますが、できるだけ早期に治療を開始するのが理想的です。抗ウイルス剤はウイルスの増殖を抑える薬です。治療を早く始める事が稀に起こる帯状疱疹後神経痛(PHN)を予防するために効果があると言われております。PHNは高齢者、皮膚症状や痛みの強い例や、体力が落ちている場合に起こり易いと言われております。
帯状疱疹にかかった時の注意点
①
出来るだけ安静に:疲労、ストレスが原因となり、免疫能力低下した時に発症します。充分な休養と栄養を とり、精神的、肉体的安静に心がけることが回復への近道です。
②
患部を冷やさない:痛みの本体は神経痛です。患部は冷やさず、できるだけ温めて血行を良くしておき ましょう。ホッカイロや温湿布はやけどやかぶれに注意して使用しましょう。
③
水ぶくれは破らないように:水ぶくれが破れると細菌感染が起こり易くなります。細菌による化膿を防ぐためにも、患部が不潔にならないようにしましょう。
④
小さな子供との接触は控えて:帯状疱疹が他の人にうつることはありませんが、水ぼうそうにかかったことのない乳幼児で、水ぼうそうのワクチン未接種の場合は水ぼうそうを発症させる可能性がありますので、注意しましょう。
帯状疱疹の予防:ワクチンが効果的で接種後10年は効果ありと言われております。公費補助もありますので、是非受けて、発症予防に努めましょう。
てんじゅ裏
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