奈良医院だより №461

       

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奈 良 医 院

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令和7年5月1日      
(2025年)          

帯状疱疹ワクチン接種のすすめ

           奈 良 正 人

  帯状疱疹は子供時代にかかった水ぼうそう(水痘)ウイルスが、再活性化して発症します。このウイルスは水痘が治った後も脊椎付近の神経節に潜んでいるため、水痘の既往がある方全員が帯状疱疹を発症する可能性があります。過去には水痘を発症した子供達との接触機会が多く、追加免疫効果があり、抗体価が上がっていたため、帯状疱疹発症例は今ほど多くありませんでした。幼少期に水痘ワクチンを行うようになってから、水痘にかかる子供達が激減し、大人の追加免疫の機会が少なくなってきたため近年帯状疱疹が多発するようになったと思われます。発症した時、ウイルスは神経を破壊しながら増えるため、症状としては神経痛と発疹が主な物ですが、その程度には個人差があり、神経痛が長く残ったり、顔面神経麻痺や視力障害が残ったりするケースもあります。り患した時軽く済むよう祈るよりも、ワクチン接種で予防するほうが現実的です。疫学調査研究では、80歳までに3人に1人が帯状疱疹を発症すると報告されております。免疫能力が低下した、高齢者、抗がん剤治療例、糖尿病患者、ステロイド剤服用例等も発症の要因になります。高齢化社会では帯状疱疹の発症多発が危惧されます。その為国も本格的な予防に動き出し、帯状疱疹ワクチンを定期接種とし、各自治体も医療機関と連携し実施するようになりました。帯状疱疹が疑われたら早目に医療機関を受診し、ウイルスの増殖を抑える早期治療を開始し後遺症発症予防に努めましょう。
 帯状疱疹ワクチン接種は令和7年度から、定期予防接種となり、65歳から70,75,80,85,90,95歳と5歳刻み毎と100歳以上が対象となり公費助成が行われます。助成金額は全国一律ではなく各市町村で決められております。北秋田市では、任意接種として昨年度も助成しておりましたが、今年度は50歳以上を対象とし、組み換えワクチン(シングリックス)に対し、2回接種が必要ですが前年度10,000円だった助成金を増額し、1回あたり12,000円を助成しております。予防接種には組み換えワクチン以外、生ワクチンもありますが、発症予防効果が50%前後で5年前後の持続効果なのに対し、組み換えワクチンの発症予防効果は5年後でも90%、10年後でも70%位と高くお勧めです。二種類の予防ワクチンがありますが、予防効果と発症予防持続時間の差から、当院では組み換えワクチン(シングリックス)のみをお勧めし、準備しております。2回の接種が必要ですが1回接種後2ヶ月~6ヶ月の間に追加接種となりますが、事前の予約が必要です。他のワクチンと同時に接種することは可能ですが、なるべく単独で接種することをお勧めしております。定期接種や、任意接種のようなワクチン接種で健康被害が発生した時は「医薬品副作用被害救済制度」により治療費等が支給される場合があります。病気の早期発見、早期治療は良いのですが予防の方がもっと良いことは、誰でも理解していると思いますが、どうしようか考えているうちに、帯状疱疹を発症してしまうかも知れません。ワクチン接種希望の方は事前の予約が必要です。肺炎球菌ワクチンを含め「善は急げ」、行動開始!お待ちしております。


                 てんじゅ裏